インプラント治療の長期安定性について考える⑤

9、保証って、何年なのですか?どこまで保証が効くのですか?

さて、保証とは何でしょうか?
リスク・リカバリーというビジネス用語があります。
これは、全額返金保障、使用後数週間以内であれば返品可能など小売に対して、顧客の不安を解消して消費を促す手法です。
さて、いかがでしょうか?
この手法で不安定な状態を手に入れてご満足頂けますでしょうか?
少なくても、このブログをお読みの方は、いろいろとお迷いと思います。
私は、YouTubeの動画でも言っております。
そして、当診療所スタッフ、私自身にも常に言い聞かせております。

自分が受けたい診療は谷口歯科診療所にありますか?という、一見簡単な質問です。
しかしながら、この質問は奥が大変に深いのです。

自分に置き換えると急に困難になる様なのです。

昔、伊丹十三 監督のスーパーの女という映画を観た時に感じました。
スーパーに勤務している方々がいろいろな問題を抱えている上で、「自分の勤務しているスーパーでは、買い物をしたくない」という問題です。
私は、映画を通して「自分が受けたい歯科治療を確立しないことには、しっかりとした社会貢献は不可能と感じました。」
それが現在の谷口歯科診療所の基本コンセプトとなりました。

しかしながら、インプラント治療において保証という条件にはなかなか困難に思う項目が御座います。
それは、インプラント治療における成功(保証条件に見合った)基準に対して、それぞれの歯科診療所の考え方に大きな差があるからなのです。
例えば、歯を失った部位に対して、失った原因、咬み合わせの診査診断、全身疾患の有無、生活習慣病、食生活習慣、口腔生理機能など診査診断を行った上でのインプラント治療費用や保証に関する話が成されたのか?どうか?って、いかがでしょうか?

歯を失った経緯、環境等前述させて頂きました項目に対して、全く関心を持っていない、あるいは欠如している歯科診療所の保証と比べて、当診療所が全く同じということはありませんし、費用に何処までの配慮があるのか?も費用面だけ選択するには大きな問題があると考えます。
人が同じ状態で何十年も過ごすことは出来ません。
このブログを読まれている方も3年前、5年前、10年前、20年前とお体の変化は全く無いでしょうか?
生活習慣による代謝の変化、食生活習慣の変化、生活環境等、全て同じ状態を保ち続けるって無理があるのです。そこで、同じ保証が永続的に続く商品って、この世にありますでしょうか?
生命保険もずっと同じ保証ではカバーできない時に検討して組み直す様に同じ状態は保てないのです。

例えば、車を新車購入したとします。
所有者の義務として、エンジン等のメンテナンスや車検の義務、事故等に対する回避、洗車や車内清掃も含めての維持管理はオーナーの義務となります。
しかし、車と違っている点は多くあります。
車って毎日、歯と同じ頻度で毎日必ず使用するのか?たまに使用するのか?気が付いたらあまり使用していないのか?
いかがでしょうか?

食事って、毎日必ずしますよね?!最高に楽しいひと時です。
これ以上の喜びってありますでしょうか?

しかし、歯を絶対使わない日はありません。車などの物とは違って。

先日、出張先で外食する機会がありました。
そこでびっくりしたのが、意外でしたが、私以外のお客さんの年齢性別関係無く、食事自体の時間が早いし、早過ぎる。咀嚼回数からすると、食事が作業になっている可能性があります。食事を味わっているというより、食という作業している感じでした。
食事の仕方によっては、口腔生理機能が機能しておらず唾液の分泌も悪くなりますので、お口の良い状態が保つ事が出来ない環境になっている可能性があります。
長期的な安定は、セルフケアの歯ブラシ、定期検診、口腔生理機能の確認はマストです。

これらの条件を全て満たしているインプラント治療が実現出来ていれば、保証が必要となる状況には程遠い事が理解出来ます。

10、知り合いがインプラント治療を経験していて、「手術時、手術後に凄く痛かった」って聞いたので同じく(手術は)痛いのでしょうか?

このご質問も多く頂きます。
これは、大きな問題として、「術式」の違いが大きく関与します。
手術時の術野に関しまして、「直視直逹は確実である」と考える場合は、術野を大きく広く開く事が想定されます。大きく広く開けると痛みと腫れは大きくなる傾向があります。
逆に小さい場合は、痛みと腫れは少ないと言われておりますが、直視直逹ではなくなります。

インプラント治療において、確実な結果を出しつつ、痛み腫れを極力出さない術式はあるのでしょうか?

他院ではインプラントが困難であると判断された患者さんの場合、骨が足りなかったり、歯ぐきが足りなかった場合があります。いわゆる難易度が高く、インプラントを手術する条件が悪い場合は、インプラント専門医ライセンスに裏付けられた経験、緻密な診査診断、特殊な器具の使用、特殊手術方法の研鑽、手術室の有無、医療用空気清浄機による無菌室化、滅菌レベルの違いなどが加わってきますので費用に違いが出ていると思われます。

谷口歯科診療所では4Sコンセプトを考える、即時荷重インプラント治療を行なっております札幌で唯一の歯科診療所です。
*4Sコンセプトとは、「簡単な方法で(シンプル/SIMPLE)、歯ぐき(歯を失った土手)を最小限の切開、または切開無し(スモール/SMALL)、短期間で(ショート/SHORT)、安全に(セーフ/SAFE)」治療を行うことを表します。

参照HPです。https://tdc.or.jp/implant/immediate/
*即時荷重インプラント治療とは、インプラントの埋入後、早期に仮歯を装着する治療方法となります。
インプラント治療において同じ結果であれば、なるべく痛くなく、腫れなく、早く終了する術式は患者さんに対して「即時荷重インプラント治療法」は大変に優しい治療と言えます。

谷口歯科診療所ブログ、インプラントの長期安定性についての質問厳選10項目は、今回で終了となります。
次回から「噛み合わせ」について多くのご質問のお答えしていこうと思いますので、お楽しみに!

JSOI日本口腔インプラント学会専門医
IPOI近未来オステオインプラント学会専門医、認定医
ICOI国際インプラント学会フェロー
日本顎咬合学会(咬み合わせ)指導医、認定医、北海道支部 支部長、
北海道歯科医師会 学術委員
北海道大学歯学院 大学院生4年生

科学的根拠と各種専門医ライセンスを取得し、維持している立場からインプラント治療計画を立案させて頂いております。

谷口歯科診療所 院長 谷口昭博