食べる為の道具に執着している問題とは?
かみ合わせのセカンドオピニオンによくありますご質問です。
インプラント、ブリッジ、入れ歯、ジルコニア、セラミック、ハイブリッドセラミック、スマイルデンチャー、ミラクルデンチャー、コーヌスデンチャー・・・etc、
一体、どれが良いのですか?というご質問です。
このブログをお読みのアナタにもこの様な疑問があるのではないでしょうか?
かみ合わせ学会の指導医という立場から言わせて頂きますと、それは自由にお選びになって宜しいと思います。
問題は、患者さんの優先順位が何に対して考えておられるのか?という事です。
結論から言いますと、
「何でも咬める!」を実現したいのか?
「治療費用(金額)安く済ませたい」を実現したいのか?
いかがでしょうか?
安くて良い物(結果)って、世の中にどんな物がありますでしょうか?
量販店の洋服?
牛丼?
100圴?
1000円カット?
この他にもあるのかもしれませんが、やはりそのジャンルとして医療にそのイメージはありません。
窓口負担額が3割の方は、7割を日本国政府が負担しております。
常に(今後は判りません)7割引で購入出来る商品って、他にはありませんよね?
内容は別としまして日本の保険制度は、全世界でも大変に優秀であると言われております。
それでは、
「咬める」を実現できるのか?
「食生活が人生において満足」と思えるのか?
歯科治療には、「保険治療」と「自費治療」があります。
お食事で例えるのであれば、定食屋さんに「保険治療」は、当てはまるのかな?と思います。もう少し判りやすくお話しをしますと、既に決まったセットメニューの中からお好みの食事を選ぶのが保険治療に近いのです。大凡の内容が全て決まっていますので、保険治療はどこの歯科診療所に行ってもほぼ同じ内容なのです。
ですから、ほぼ窓口負担額も同じ様な感じになります。
勿論、定食屋さんによっても味付けなどが異なる様に歯科治療結果は、異なると思います。
例えば、私が27年前の研修医だった時と現在では治療内容によっては大きな違いが「経験の差」として結果が出るのは仕方がありません。勿論、簡単な処置であれば、新人の頃の私と今の私は、遜色が無い結果もあるでしょう。
それでは、お食事で言えば「自費治療」は何処に例えることが出来ますでしょうか?
そうですね・・・。
お好みの味付け、食材、ジャンル等を自由に決める事ができる?
オーダーメイドのレストラン・・・、そんなのあるんですかね??
プライベートシェフ?などに例える事ですかね?
この例え、ちょっと無理がある様な笑
そうなのです。
例え全てオーダーメイドであっても結果はどうなのでしょうか?
絶対に美味しいのでしょうか?
食材が良ければ、お好み味付けであれば、シェフの経験値は関係がないのでしょうか?
経験年数が長ければ、良いのでしょうか?
使う食材は普通だけど鍛錬を積んだシェフ
使う食材は最高だけど鍛錬してこなかったシェフ
そうですよね。
使う素材が幾ら良い物でも作り手によりますよね?
かみ合わせ治療も同じなのです。
咬む為の道具として、インプラント、ブリッジ、入れ歯は、やはり道具に過ぎません。
「かめる」を実現するには、
かみ合わせの調和やバランス考えているのか?
かめないのであれば現在の何が問題なのか?
アゴの理想的な位置とは?
お手入れのし易さは考慮されているのか?
道具の選択の前にあらゆる問題点を調べているのでしょうか?
診査診断をしない治療とは、見切り発進してしまうと取り返しがつかない様な損害も考えられます。
谷口歯科診療所へのセカンドオピニオンに多いのが見切り発進型の治療です。
何で補うのか?という素材選びの話にばかり集中している気がします。
だからなのか?「オタクはおいくら?」という電話だけの問い合わせが多いのもその様な背景があるかからなのかもしれません。
何で補う?のではなく、どうして補うことになったのか?を考える事が「かみ合わせ治療」では大変に重要な問題です。
日本顎咬合学会(咬み合わせ)指導医、認定医、北海道支部支部長
国際顎頭蓋機能学会(ICCMO) 国際認定医
国際顎頭蓋機能学会・日本部会(ICCMO JAPAN)/ 認定医
JSOI日本口腔インプラント学会専門医
IPOI近未来オステオインプラント学会専門医、認定医
ICOI国際インプラント学会フェロー北海道歯科医師会 学術委員
北海道大学歯学院 大学院生4年生
科学的根拠と各種専門医ライセンスを取得し、維持している立場からかみ合わせを診査診断させて頂いております。
谷口歯科診療所 院長 谷口昭博