咬み合わせが悪くなる理由とは? 天然歯の場合編2
前回は、咬み合わせが悪くなる理由とは?について書かせて頂きました。
今回は、「咬み合わせが悪くなる理由?2」という、よくご質問を頂きますテーマについて書かせて頂きます。
悪くなる理由は、色々な原因があると思います。
まず始めに、遺伝的な要素に関しましては解析が困難と言えます。
先天的なのか?後天的なのか?です。
このブログは、開業医であります谷口歯科診療所でのエピソードを書かせて頂いております。ですから、先天的な問題の解決に関して大学病院、口腔外科専門医での実際の臨床に関しては割愛させて頂きます。
後天的な問題には様々あると思いますが、ます始めに「歯の欠損」から始まる可能性は大きいと考えます。
一番後ろの歯1本の欠損よりも中間の欠損は問題となると思います。
インプラント治療のように欠損した所のみ治療が完結する治療においても言えますが、何故?歯が欠損したのか?を追求した上でインプラント治療するのであれば問題は無いと思います。それでは、インプラント以外はどうでしょうか?
歯を失った時の対処法とは?
YouTubeチャンネル再生リストをご参照下さい。動画と連動しております。
ご覧頂けましたでしょうか?インプラント治療を入れて4つの選択肢となりますが、一つは選択肢として不適切とするのであれば、実際には3つですよね?
それではインプラント以外の選択肢は、歯3本の仕事を歯2本で行う設計であり、固定式か取り外し式となりますが、内容はほぼ同じです。3本の仕事を2本で行うのは、力学的に有効なのか?どうか?
少し考えてみて下さい。
いかがでしょうか?
頼り甲斐がある状況となりますでしょうか?
この場合、「歯周病に罹患している歯2本」と「健康な歯2本」ですとその差は大きいです。
するとお食事で使用する頻度は、欠損の無い方でのお食事が中心となります。
欠損の無い方の歯への負担は大きくなり、色々なリスクを受ける事になります。
その負担の掛かった欠損の無かった方の歯が悪くなり、抜歯に至った時点で咬み合わせが大変な状態になっていますよね?
たった1本・・・、されど1本なのです。
その負の連鎖が咬み合わせの崩壊を招いていく危険性があります。
しかし、インプラント治療は保険治療では適応になりませんので、保険治療の場合には、その問題は深刻となるのです。*注)保険治療が悪いと言っている訳ではありません。
お食事が「楽しい時間」ではなく、「不安な時間」となってしまうと、、いかがですか?
人それぞれ、ご褒美って違うと思います。
食こそがご褒美の方
スィーツのような柔らかい食べ物、お寿司の様なネタによっては、歯応えがある食べ物、焼肉やステーキ肉、あとご褒美って何がありますかね?
タコス?って、ご褒美に食する方もいらっしゃるかもしれませんが、トルティーヤも柔い、固い、ってありますよね?トルティーヤって、どれで書くのが正解ですか?笑
ここで、かたい の漢字の違いについて笑
「堅い」は、中身が詰まっている様子・堅実な様子
「固い」は外部が丈夫な様子・心が強く揺るがない様子
「硬い」は丈夫で形が変わりにくい様子・ぎこちない様子
よくテレビや映画でお風呂上がりのビールの一口目で「このために生きている!」的なシーン、ご褒美を食した時に置き換えてみると咬めない状況の時にその喜びや達成感などが報われているという実感に結び付きますでしょうか?
私が咬み合わせ治療を重視しているのはその点なのです。
YouTubeをチェックしてみて下さい!
この食べ物は、右で、この食べ物は左で、これは前の様な作業にも似た食事は楽しいというよりも「不安」なのでは無いでしょうか?
何処で塞き止めるのか?は、大変に重要な問題です。
若い内は、その価値や費用の問題に関しては、別の価値観が強過ぎて健康には意識が低い傾向があると言われておりますが。。。
私が思うには、咬み合わせって、、人生にも似ているのかなぁと感じます。
若い頃から苦労して、努力して、真面目に積極的に生きてきた人の10・20・・年後の人生。
若い頃から困難から逃避、怠り、不真面目に消極的に生きてきた人の10・20・・年後の人生。
どちらも正解であり、責任は自分にあります。
後者の方は他責傾向が強いかもしれませんが・・・。
歯の欠損によります咬み合わせの崩壊を招くのも自責なのです。
その時の価値観が決めます。
このブログをお読みのアナタは、何処で塞き止めて、楽しいお食事の時間を手に入れますか?
次回は、「その咬み合わせ治療の相談は、主治医は歯の位置と顎の位置の関係に触れていますか?」について書かせて頂きます。
日本顎咬合学会(咬み合わせ)指導医、認定医、北海道支部支部長
国際顎頭蓋機能学会(ICCMO) 国際認定医
国際顎頭蓋機能学会・日本部会(ICCMO JAPAN)/ 認定医
JSOI日本口腔インプラント学会専門医
IPOI近未来オステオインプラント学会専門医、認定医
ICOI国際インプラント学会フェロー
北海道歯科医師会 学術委員
北海道大学歯学院 大学院生4年生
科学的根拠と各種専門医ライセンスを取得し、維持している立場からかみ合わせを診査診断させて頂いております。
谷口歯科診療所 院長 谷口昭博