インプラントを長期的に安定させる方法 | Implant stabilization

インプラント治療は、歯を失った場所にお入れする歯根型の義歯です。
それでは、歯を失った(失いそうな)場所の咬み合わせの環境を整備すること無しでインプラントは長期的な安定を望めるのでしょうか?
生体の臓器である「天然歯」が残ることが出来なかった事実を考えないで、インプラントを入れる事だけを考えるのは極めて危険です。
現状の咬み合わせについて診査診断をしっかりと行う事でインプラントが失った天然歯と同じ運命を辿らない様にインプラント治療計画を立案するべきなのです。
谷口歯科診療所の即時荷重インプラント治療
谷口歯科診療所のインプラント治療に新たな術式の選択肢が加わりました。
従来のインプラント治療は、歯をお抜きして土手の治癒を3〜4ヶ月待ってからインプラント治療計画を立案します。治癒を待つ間に「歯を支えていた骨」が吸収する為、インプラントをお入れする際に骨を増やす処置が必要となる事で最終的な冠でしっかりと噛めるようになるまでに1~3年程度の期間が掛かりました。この様な術式でのインプラント治療は、患者さまの苦痛や負担は大きな壁となっておりました。
谷口歯科診療所は、その様な壁を何とかして取り除くために外科的侵襲を極力抑え、抜歯した日に咬める状況となります「即時荷重インプラント」の術式も選択肢となっております。当診療所が取り組むインプラント治療は、院長谷口昭博が受けたい生涯歯科医療費を考慮した上で出来るだけ短い期間で終了して、自然な仕上がりでなるべく早く咬めるインプラント治療です。
谷口歯科診療所では4Sコンセプトを考える、即時荷重インプラント治療を行なっております。
*4Sコンセプトとは、「簡単な方法で(シンプル/SIMPLE)、歯ぐきを最小限の切開、または切開無し(スモール/SMALL)、短期間で(ショート/SHORT)、安全に(セーフ/SAFE)」治療を行うことを表します。
*即時荷重インプラント治療とは、インプラントの埋入後、早期に仮歯を装着する治療方法となります。
院長の谷口昭博は、JSOI日本口腔インプラント学会 専門医、IPOI近未来オステオインプラント学会 専門医・認定医、ICOI国際インプラント学会 認定医のライセンス資格を持ち、ILSCインプラント即時荷重研究会の会員です。

日本咬合学会所属の院長

当院の院長谷口昭博は、日本咬合学会所属の指導医であり北海道支部長を務めております。
特別診療室/手術室のご紹介
当院では安心・安全なインプラント手術を行うための設備を整えています。

手術を行う際に手元を照らす無影灯(ライト)が新しくなりましたより明るく、高精度になるためより正確な手術を実現します。
北海道内初で。合計4灯の設置となります。

インプラント治療を主に行うオペ室の空気洗浄装置「クリーンエアプラス」を設置しています。
手術用空気清浄ユニットで“清浄度クラス10,000”の清潔で安全な手術室をスイッチひとつで瞬間的に作り出します。
詳しくはこちら

光機能化処理

約10年前に、世界中でデリバリーされているインプラントは、本来の骨との結合する性能が、製造後の時間経過とともに大気中に浮遊するカーボンがインプラント表面に付着して大幅に低下した状態である事が判明しました。
通常、インプラントはアンプルに密封されてデリバリーされます。しかし、この現象はアンプルの未開封の状態でも起きるもので防ぐ事ができません。
そこで登場します光機能化処理は、インプラント表面に一定の紫外線をあてることにより表面のカーボンを除去する事で製造直後と遜色ない様にするために開発されました。
当診療所では、手術直前に全てのインプラントの光機能化を行っています。
費用は、インプラント手術費用に含まれております。
光機能化処理の利点
2.インプラント表面の電荷を変えることにより血液を付着しやすくする。
3.水をはじく状態のインプラント表面を凄く濡れる状態に変化させる。(製造直後と同じ状態)
光機能処理の恩恵
2.治癒期間の短縮が期待できる。
3.市販されている全てのインプラント生存率の向上
4.難症例の適応の増加
- Ogawa T. UV photofunctionalization of titanium implants. J Craniofac Tissue Eng 2012;2:151-8.
- Att W, Ogawa T. Biological aging of implant surfaces and their restoration with ultraviolet light treatment: a novel understanding of osseointegration. The International journal of oral & maxillofacial implants 2012;27:753-61.
- 小川隆広, 船登彰芳, 山田将博, 高瀬一馬, 西村正宏, 村田比呂司, et al. 光機能化による骨結合スピードの大幅な増加とインプラント安定度評価のパラダイムシフト. ザ・クインテッセンス 2012;31:1519-26.
即時荷重インプラント治療例 | Example of treatment

この患者さんは、左下の奥歯を抜いてから5年経過している場所にインプラント治療を希望されてご来院された方です。

当診療所では、シーラシステムによります、フェイスボウトランスファー、GOAを採得して、シミュレーションワックスアップを作製しております。

シミュレーションワックスアップ試適時の口腔内写真を示します。
形態等に問題が無いことを確認した上でコンサルテーションを行った結果、コンピュターガイドによる安心、安全、低侵襲な即時荷重インプラントの術式による、インプラント治療を希望されました。

和田精密歯研 ビオナによるコンピュータシミュレーションを行うために、ワックスアップを元に作製したボーンナビステントを口腔内にボーンナビステントを装着した上でCTスキャンを撮影しました。

CTスキャン画像を示します。
おおよその上部構造の中心にアクセスホールが見えているのは、先程のボーンナビステントに付与されているこのホールが反映されております。


本症例は、中間欠損でありますので、歯牙支持型のコンピューターガイドです。

サージカルガイドの試着
ガイデットサージェリーにおける対合歯とのクリアランスの確認は必要となります。

これらの準備を経て、フラップレス、即時荷重 1次埋入手術を行います。
クリアランスが足りない患者様に対して、口腔外でガイドにティッシュパンチを組み込み、一塊にして口腔内にガイドを装着します。
ティッシュパンチによる切開だけでは、粘膜骨膜弁は除去できませんので、12番メスにて切開を入れます。

最初のパイロットドリルを入れまして、トライアルピン試適・対合との関係を確認します。

当診療所では、埋入方向の安全、安心の為に術中CTスキャン撮影にて方向の確認を行います。

ファイナルドリル、トライアルガイド試着
X線写真にて埋入深度確認、埋入トルクのコントロールを行います。
本症例の最終的なトルクは40Nでした。

埋入と深度確認をX線写真で確認しました。
共鳴振動装置ISQ値測定70以上を示しましたので、仮歯を装着しました。
糸による縫合は行なっておりません。

埋入後のX線診査です。
問題所見は確認できません。

CTスキャン診査でも問題が無い事を確認しました。

術後1週間の口腔内所見です。
疼痛、発赤、腫脹などの不快症状は認められません。

術後1ヶ月共鳴振動装置ISQ値が70以上でしたので、本格的な荷重を開始しました。

術後2ヶ月患者様の満足が得られましたので、型取りを行い最終的な冠の作製に入りました。

術後2ヶ月、上部構造装着時の口腔内写真を示します。
当診療所では、審美性が問われない部位での上部構造は、自浄性に優れておりますジルコニア製 スクリューリテイン、サニタリー型としております。

咬合誘導の確認しております。
歯ぎしり、食いしばりの強い患者様ですので夜間就寝時には、ナイトガードを装着しております。

上部構造装着時のX線所見です。

CTスキャンを示します。
問題所見は認めれません。
当診療所では、最近は60〜80代のインプラント相談が増えてきている背景があリます。
高齢者に限らずですが、フラップレス、グラフトレス、症例によりショートインプラントの応用が今後は求められると考えられます。
そして、これら「安全」・「安心」・「低侵襲」を満たせるインプラント埋入技術はコンピューターガイド以外には無いと考えられ、
コンピューターガイドと即時荷重インプラント治療を組み合わせることが可能である事が、谷口歯科診療所の強みと言えます。
ILSC即時荷重研究会 第9回症例検討会
2020年12月6日「ILSC即時荷重研究会 第9回症例検討会」での講演の機会を頂きました。
当診療所では、4Sコンセプト即時荷重インプラント治療では治療が困難と判断した場合や不測の事態に遭遇した場合などは、従来の術式でのご対応が可能である事が 自信を持って4Sインプラント治療をご提案できます実績がございます。
Author: 谷口 昭博(札幌歯科医師会)
Source: 北海道歯科医師会誌 (0073-2915)77号 Page53-57(2022.02)
下顎臼歯部の狭小顎骨に対して、歯槽堤拡大術を応用した症例(会議録)
Author: 谷口 昭博, 杉澤 裕, 黄 宗楷, 莊 豪智, 成 仁鶴, 吉井 透, 竹内 孝治, 北日本口腔インプラント研究会
Source: 日本口腔インプラント学会誌 (0914-6695)34巻4号 Page E226(2021.12)
循環器疾患を有する少数歯残存患者に対する患者主体の補綴治療・症例報告(会議録/症例報告)
Author: 谷口 昭博(谷口歯科診療所)
Source: 日本歯科医師会雑誌 (0047-1763)74巻4号 Page467(2021.07)
下顎臼歯部の狭小顎骨に対して、歯槽堤拡大術を応用した症例(解説)
Author: 谷口昭博(晃和会谷口歯科診療所)
Source: 北海道歯科医師会誌(0073-2915)76号Page59-62(2021.02)
上顎大臼歯部の狭小顎骨に対して、コンピューターガイデットサージャリーとOAMインプラントシステムを工夫応用した症例(解説)
Author: 谷口 昭博(晃和会谷口歯科診療所)
Source: 北海道歯科医師会誌 (0073-2915)75号 Page129-133(2020.02)
安全・安心・低侵襲なコンピュータガイデッドサージェリー入門(解説/特集)
Author: 谷口 昭博(谷口歯科診療所)
Source: DENTAL DIAMOND (0386-2305)44巻12号 Page27-51(2019.09)
狭小顎骨に対して、コンピュターガイデットサージャリーとOAMインプラントシステムを工夫応用した症例(原著論文/症例報告)
Author: 谷口 昭博(札幌歯科医師会)
Source: 北海道歯科医師会誌 (0073-2915)74号 Page111-115(2019.02)
骨幅径拡大器とGBRによって上顎前歯部にインプラント治療を行った1症例(会議録/症例報告)
Author: 谷口 昭博(日本口腔インプラント学会 東北・北海道支部), 葛西 秀夫, 中富 研介, 吉村 理恵, 松崎 拓也
Source: 日本口腔インプラント学会誌 (0914-6695)28巻2号 Page197-198(2015.06)
骨幅径拡大器とGBRによって上下顎前歯部にインプラント治療を行った1症例(原著論文/症例報告)
Author: 谷口 昭博(札幌歯科医師会)
Source: 北海道歯科医師会誌 (0073-2915)72号 Page101-104(2017.02)
インプラント治療と歯牙小矯正治療を応用した症例(原著論文/症例報告)
Author: 谷口 昭博(晃和会谷口歯科診療所)
Source: The Quintessence (0286-407X)36巻4号 Page0832-0841(2017.04)
歯牙移植にコンピュターガイデットサージャリーを工夫応用した症例(会議録/症例報告)
Author: 谷口 昭博(北日本口腔インプラント研究会), 金森 敏英, 庄内 晃二, 堤 厚二, 牧野 朗, 多比良 昭寛
Source: 日本口腔インプラント学会学術大会抄録集 47回 Page O-1-6-15(2017.09)
歯牙移植にコンピューターガイデットサージャリーを工夫応用した症例(原著論文/症例報告)
Author: 谷口 昭博(札幌歯科医師会)
Source: 北海道歯科医師会誌 (0073-2915)73号 Page53-57(2018.02)
上顎大臼歯欠損に対してインプラントサージカルガイドシステムを使用した症例(原著論文/症例報告)
Author: 谷口 昭博(晃和会谷口歯科診療所), 今本 芳彦
Source: 北海道歯科医師会誌 (0073-2915)71号 Page91-94(2016.02)
循環器疾患を有する少数歯残存患者に対する患者主体の補綴治療・症例報告(原著論文/症例報告)
Author: 谷口 昭博(晃和会谷口歯科診療所)
Source: 日本顎咬合学会誌: 咬み合わせの科学 (1346-8111)35巻1-2号 Page73-81(2015)
上顎前歯部1歯欠損に対してインプラントサージカルガイド・システムを使用した症例(原著論文/症例報告)
Author: 谷口 昭博(晃和会谷口歯科診療所)
Source: 北海道歯科医師会誌 (0073-2915)70号 Page89-92(2015.02)
下顎犬歯1歯残存に対して、インプラント磁性アタッチメントを応用した症例(会議録/症例報告)
Author: 谷口 昭博(北日本口腔インプラント研究会), 縣 潔, 豊吉 弘, 山田 晃久, 樋口 一敏
Source: 日本口腔インプラント学会誌 (0914-6695)27巻特別号 Page187(2014.08)
顎関節症状の患者に対して、インプラントとSHILLA SYSTEM(シーラシステム)とK7を応用した症例(原著論文/症例報告)
Author: 谷口 昭博(札幌歯科医師会)
Source: 北海道歯科医師会誌 (0073-2915)69号 Page81-83(2014.02)
インプラント治療により患者のQOLを回復した症例(原著論文/症例報告)
Author: 谷口 昭博(晃和会谷口歯科診療所)
Source: 北海道歯科医師会誌 (0073-2915)68号 Page137-140(2013.02)
私の考える患者主体のインプラント治療(解説)
Author: 谷口 昭博(晃和会谷口歯科診療所)
Source: 北海道歯科医師会誌 (0073-2915)67号 Page159-162(2012.02)
安心・安全なインプラント埋入手術を目指して(原著論文/症例報告)
Author: 谷口 昭博(札幌歯科医師会), 谷口 良一
Source: 北海道歯科医師会誌 (0073-2915)66号 Page59-61(2011.02)
親子2代に渡るインプラント治療とSHILLA SYSTEM(シーラ・システム)を応用した全顎咬合再構成症例(原著論文/症例報告)
Author: 谷口 昭博(谷口歯科診療所), 谷口 良一
Source: 北海道歯科医師会誌 (0073-2915)65号 Page87-90(2010.02)
固定性ブリッジの審美的、感覚的問題をインプラント治療で解決した1症例(原著論文/症例報告)
Author: 谷口 昭博(北日本口腔インプラント研究会)
Source: 日本口腔インプラント学会誌 (0914-6695)22巻1号 Page57-58(2009.03)
失敗症例から学んだ事 インプラント治療(原著論文/症例報告)
Author: 谷口 昭博(晃和会谷口歯科診療所), 谷口 良一, 村上 奈津子
Source: 北海道歯科医師会誌 (0073-2915)64号 Page125-127(2009.02)
下顎犬歯1歯残存に対して、インプラントを応用した症例(原著論文/症例報告)
Author: 谷口 昭博(札幌歯科医師会), 谷口 良一, 村上 奈津子, 三上 格平
Source北海道歯科医師会誌 (0073-2915)63号 Page75-77(2008.02)
上顎小臼歯一歯欠損に対して,インプラントを応用した症例(会議録/症例報告)
Author: 谷口 昭博(北日本口腔インプラント研究会), 柳 智哉, 大坂 博幸, 高橋 徹次, 三嶋 顕
Source: 日本口腔インプラント学会誌 (0914-6695)18巻2号 Page338-339(2005.06)
上顎小臼歯一歯欠損に対して,インプラントを応用した症例(原著論文/症例報告)
Author: 谷口 昭博(谷口歯科診療所), 谷口 良一, 古谷 忠典, 柳 智哉
Source: 北海道歯科医師会誌 (0073-2915)60号 Page73-74(2005.02)